小説の書き方(背景描写)

小説を書くにあたっての注意点をいくつか挙げてゆきたいと思います。

背景描写とは、読んで字の通り背景を文字であらわすことです。
背景描写は小説ならではの愉しみであり、味わえるものでしょう。

一流のグルメリポーターが食べたものを表現する場面を思い起こしてください。ただ、おいしいということを表現するのに多様な言葉を使いますよね。それこそ、実際に食べていない視聴者がどんなものかを容易に想像できるほどに。
では逆にタレントがおいしいとかいういった程度の言葉で締めてしまったらどうでしょう? 何一つとして伝わるものがありません。

小説における背景描写とはこういったものと同じと考えれば良いでしょう。描写がしっかりしていればいるほどに物語に浸りやすくなります。描写の美しさもまた楽しむことができます。逆に描写がいい加減だったら読む人によってまるで違う情景を想像してしまうことでしょう。

でも情景描写の力はそれだけじゃないんです。
たとえば、豪華な二つの部屋があったとします。一つは金や銀、宝石などを敷き詰めた部屋。もう一つは派手さはないけれど有名なブランドの製品が多くある部屋。
さて、それぞれの部屋の持ち主を想像してみましょう。どちらもお金持ちの部屋と思われますが、まるで違う人物が思い当たるでしょう。
そう、情景描写とはそういった広がりを見せることもできるんです。

とても大事な要素ですよね。でも、これは使い過ぎに注意する必要もあります。
延々とつまらない情景描写を突きつけられても読む側は辟易としてしまいます。また情報が溢れすぎても仕方ありません。

通りすがりの人に話を聞く場合
・その場かぎりの登場人物
・後で物語に関わってくる登場人物

それぞれに後で関わる人物なら特徴を少し描写するのも良いでしょうが、その場限りなら本当に簡単でよいのです。
情景描写もテンポを大事にしましょう。

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