【明日話せる釣りトリビア】釣りの歴史はいつから始まった?

現在では、釣りはレジャーのひとつとして楽しまれています。
本格的な道具を取りそろえて楽しんでいる方もいれば、釣り堀や川辺などで、子供の遊びとして楽しむ場合もあります。

様々な楽しみ方がある釣り。
その起源とはどのようなものでしょうか?

狩猟採集の時代が起源

釣りの歴史は人類の歴史と言っても過言ではありません。
縄文時代、人々は狩猟採集の生活をしており、その頃にはほぼ確実に釣りを行っていたと考えられています。

この時代の遺跡として発見された貝塚からは、生き物の骨の他に釣り針も発見されています。
この時代の人は貝殻をお金の代わりとして使用していましたが、貝も海の生き物ですから海に出て狩猟を行っていたとしても何ら不思議はありません。
今やレジャーと化した釣りですが、食べるために獲物を狙う、当時は生きるか死ぬかの瀬戸際で必死に魚を釣って食いつないでいたのです。

レジャーとしての釣りはいつ頃から始まったか

現在の釣りは、魚を食べることが目的というわけではなく、魚を釣るまでのプロセスを楽しむレジャー的な要素が強まってきていますね。
海釣りの場合はキャッチアンドイートのケースも多くありますが、川や池などの淡水での釣りはキャッチアンドリリースが一般的です。

さて、それではレジャーとしての釣りは一体いつ頃から始まったものなのでしょうか?
日本最古の歴史書で、712年に編纂された古事記には、神様が釣りを楽しんでいる様子が記載されています。この時代はまだレジャー的な意味合いがあったかどうかは微妙な時期です。
この時期の日本はまだまだ貧しく、農民はこの時代でも竪穴住居に住んでいたので、釣りを楽しむ余裕は無いと考えられます。
食用ではなく遊戯として明確に楽しまれるようになったのは江戸時代からで、なんと釣りの流派なども誕生したほどでした。
江戸時代のようにそれなりに食べる物にも困らない太平の世だったからこそ、遊戯として発展していったと考えられますね。

そして現在のレジャーへ

釣りに対してレジャー感覚で取り組むようになり、これが本格的に一般の人々にまで浸透するようになったのは二次大戦後の1950年以降です。
戦後のどん底の状態から経済成長を経て、徐々に釣りのプレイ人口も増えてきて現在に至っています。
食べるために魚を釣るのは漁師さんの仕事であり、一般の人は釣りの過程を楽しむのが目的となりました。

現在では、趣味としてのフィッシングは大衆文化の1つとして確立され、日々人々が釣りに興じています。
大自然を満喫しながら、魚と勝負をする。
人間と自然との熾烈な知恵比べは想像以上に奥深く、楽しく、魚が釣れた時の喜びはフィッシングの醍醐味と言えます。
自分で考え、今回はこうしよう、だめだったら次はああしようと作戦を練り、狙いを定めて自然と戦う興奮が、多くの人の心を今日もなお射止め続けているのです。