気軽に楽しめる男性和装は、リサイクル時代の服飾ルネッサンス。
江戸時代から和装は、衣料品の再利用が主流であった。
ネット時代のいまだからこそ、USED品の和装アイティムをネットで入手して男性和装を楽しもう!
手順
- 和服は年配女性の装い、高級な服飾、着付けが面倒、など和装にたいする一般的イメージはこんな感じであろう。
特に男性にとっては、冠婚葬祭で一生に一度か二度くらいしか和服に接する機会がないのがほとんどである。もしくは、贅沢な普段着、夏の浴衣、温泉旅館の丹前着物、というくらいのイメージしかわかないであろう。確かに、オーダーメイドを基本とする着物は高価であり、呉服屋にでも足を運ぶと目の飛び出るような高額な高級素材を「物はいいものですよ」と口をそろえて店員がすすめて来る。和装は、中国製や東南アジア製の安価な量産衣料品を誰しもが好む不景気な今の時代にそぐわない“豪奢なファッション”と言わざる得ない。
260年間のなかで度重なる不況で疲弊していた江戸時代の庶民は、衣食住のなかで様々な再利用を行なって生活を楽しんでいた。衣料品も当然ながら再利用であり、衣料品は“古着”が主流であった。一度仕立てた着物は再利用が繰り返され、衣料として用いられなくなればハギレとして日常の様々なシーンで活用された。つまり、和装とは再利用の服飾文化なのである。「もったいない」の日本伝統リサイクル文化の象徴なのである。
和装に必要とされるアイテムのほとんどは、古着=USED品で十分なのである。ネット万能な現代、中古衣料を扱うネットショップやオークションサイトは百花繚乱である。男性和装アイテムの入手ルートとして十二分に活用できる。
男性和装では「あまり素材にこだわらない」といことが重要であると思われる。高価な絹素材でなくとも化繊やウール若しくは交織などでも和装の優美さは十分に表現できる。「物がいいもの」よりも「着心地と色合がよいもの」を選ぶのが男性和装のポイントである。古来より、侍のファッションとは“質実剛健”であり、豪奢で華美を排して質素に徹するものとされている。
コツ・注意点など
- 外出着・略礼装として男性が和装する際は、袴と羽織を着用する必要があります。
- 一年を通して、和装では概ね3種(袷・単・薄物)の衣替えを行うこととされています。
- 和装のコートとして、角袖(着物袖がスッポリ入るコート)、インバネス(別名;トンビ、19世紀の西欧の外套)があります。
- 着物には明確なサイズと言うものはありません。自分に適した丈(縦)と裄(横半分)の寸法で身体に合うものを探します。
- 着物の下着となる襦袢は、浴衣や甚兵衛などに半襟を付けて代用することも可能です。
まとめ
男性和装はセレブ趣味の贅沢なファッションではなく、資源再利用と伝統文化復興を促す文化活動といえます。自然の春夏秋冬にあわせて、衣食住の生活様式の中にも季節の彩りがあります。夏は涼しく、冬は暖かく、和装には様々な工夫が凝らされてます。
男性和装をはじめるのに必要な知識(着付け・たたみ方・保管と手入れ方法・衣替え等)は、ほとんどネット上にある専門サイトで閲覧できます。そして、必要な和装アイテムもネットショップやオークションサイトで手頃な価格で入手できます。多年にわたり男性和装をこよなく愛してきた者にとって、有難い時代と言えますね。